社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.019

おすすめ人 この1冊 こんな本です
HT
2011.3.24


「日輪の遺産」

浅田次郎

講談社文庫
昭和20年8月10日から始まる物語です。ポツダム宣言受諾に向けた政府内攻防の裏側で日本の隠し財産・時価200兆円の財宝が米国の目を欺き運び出されます。
この財宝はもともとマッカーサーの隠し財産。
財宝運搬に携わる人々と探すアメリカ軍、そして財宝のありかを示した日記を手にした現代に生きる男たちの物語。

浅田次郎作品にしては荒削りで物足りなさもありますが、筆者自らも「若書き」と呼ぶ初期の作品です。
「極道作家」の烙印を押されかけた筆者が当時書き上げた渾身の一作で、「蒼穹の昴」の流れにつながっていく筆者の転換期にあたる重要な作品といえます。

今夏には堺雅人主演で映画化の予定。個人的には映画「日本のいちばん長い日」を思い出し興味深かったです。

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