社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.269



おすすめ人 この1冊 こんな本です
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2024.12.16


いけない
道尾秀介/著
文藝春秋

発行部数100万部を超えた「向日葵の咲かない夏」や直木賞を受賞した「月と蟹」など、数々のヒット作品を出している道尾秀介さんの推理小説を紹介します。

第1章「弓投げの崖を見てはいけない」
自殺の名所「弓投げの崖」近くのトンネルで自動車事故・暴行事件が発生。
刑事の隈島が犯人の男たちの行方を追う中、犯人のうちの1人が事故現場で何者かに殺された…

第2章「その話を聞かせてはいけない」
家族で中国から移り住んできた少年は、冴えない毎日を過ごす中、町の小さな文具店で万引きをしようと思いつく。
店に入った少年はそこで明らかに殺人だと思われる衝撃的な現場を目撃してしまい、そのことをクラスメイトに話してしまった…

第3章「絵の謎に気づいてはいけない」
宗教団体の女性幹部が自宅で遺体となって見つかった。
刑事の竹梨たちは他殺の疑いがあると見て捜査を進めていく中、第一発見者である男が水死体で見つかり、彼が書いたと思われる女性幹部遺体発見時のイラストも発見された…

あらすじは、こんな感じです。

この小説は、各章の最後のページに謎を解く(真相が分かる)写真が載っているため、自分なりに謎を解明してみよう!という気持ちで、ミスリードに警戒しながら読み進めました。

“きっとこういうことなんじゃないか?”と解き明かした時は、写真を見たあとに、ネット上にある皆さんの考察を読んで答え合わせをしてみたり。
逆にぼんやりとしか謎を解くことをできなかった時は、写真を見たあとに同じ章を読み返して、ちょっとしたセリフが鍵になっていたことに気付いたり、自分の思い込みに悔しさを覚えたりと、新鮮な楽しみ方ができました。

最終章の「街の平和を信じてはいけない」では、さらに重大な真相が明らかになり、“なぜ町の平和を信じてはいけないのか”を思い知らされるストーリーになっていて、作品の出来の良さに最後まで驚かされます!

「いけないⅡ」も発行されているので、そちらも期待を込めて読んでみたいと思います♪

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