社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.267



おすすめ人 この1冊 こんな本です
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2024.8.23


きょうの日はさようなら
一穂ミチ/著
集英社オレンジ文庫

2024年、直木賞を獲った作家の一穂ミチさんの作品。

夏休みに読みたい、ノスタルジーに浸れる淡い青春小説です。

夏休みを前日にひかえた高校生の双子姉弟、明日子と日々人。
珍しく家族揃って夕食を食べていると、父親から突然「お前たちには存在を伝えていない従姉妹がいる」と告げられます。
そして、明日から一緒に暮らすことになると。
いきなりの告白と通達に戸惑う2人でしたが、さらに驚くのがその従姉妹が30年のコールドスリープから目覚めた女子高生だということ。
30年前の女子高生なんて、どう接すればいいのか分からないまま、会う日を迎えた2人。
とりあえず目覚めた従姉妹・今日子が家にやってきますが…

普通の高校生活を送れなかった今日子の心残りを、明日子と日々人が何だかんだいいながら、付き合い、解決していってあげる姿が良かったです。
また、今日子が何故コールドスリープしなければならなかったのかという謎についてもしっかり描かれていたので、スッキリ。
終盤にある「じゃーん。やったね!」というセリフが心に残って離れません。
夏が来るたび思い出してしまいそうな、私の一冊になりました。

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