社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.219

おすすめ人 この1冊 こんな本です
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2016.3.6


「ジェーン・エア」

シャーロット・ブロンテ/著

新潮文庫
「嵐が丘」に引き続き、150年前のブロンテ姉妹の作品です。前作の「嵐が丘」でも感じたようにイギリスという国は、改めて自然に囲まれた、自然と生きる地域だと思いましたが、そこには孤独や強さがとても求められるように感じます。他人の生き方や習慣、風習に流されず、自らの気持ちにただ正直に、或いは頑固に偏屈に、生きていく女性(しかも150年前に!)を描いた小説です。さすが、誰もがタイトルは知っている英文学史に名を残す作品なのですね。

ジェーン・エアという女性の少女時代から30歳くらいまでの生きざまが書かれた小説です。ジェーンは過酷な子ども時代を送ったのち、家庭教師として雇われた先の主人ロチェスター氏に見初められ求婚、でもロチェスターには隠した狂人の妻がいることがわかります。失意の中、屋敷を去ったジェーンは自立して生きていくことを決意します。でも愛するロチェスター氏のことは一日も忘れたことがなく・・・。

自らを貫き生き方をするという点に関しこの作品は現代でも十分通じるし、女性の自立が進んだ現代でもジェーンのような頑固な生き方を取れる人間は少ないと思います。そういう作品を150年前の女性が書いたということに驚きです。名作と言われる作品は、読後の残り方が異なりますね。

出版者のサイト(上巻),(下巻)

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