社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.194
おすすめ人 | この1冊 | こんな本です |
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2014.9.18 |
真珠夫人 菊池寛 新潮文庫 |
朝のNHK連ドラで「赤毛のアン」の村岡花子さんの世界を描いている。 文学少女たちの幼き日の登竜門「赤毛のアン」を訳したあの村岡花子さんというだけでかなりの期待感なのだが、その親友として出てくるのが歌人の柳原白蓮である。 柳原白蓮は、大正3美人の一人、華族の地位も大富豪の妻の地位も捨てて駆け落ちした、当時にはかなり衝撃的な女性だった。 白蓮を描いた小説はいくつもあるようだが、菊池寛の「真珠夫人」もその一つ、白蓮をモデルに書かれたといわれている。 朝ドラを見ながらふと「真珠夫人」を読み返したくなった。 貧乏男爵を父に持つ瑠璃子が、父と恋人の名誉をのためにわが身を犠牲にし、「何もかも金で買える」という成金実業家と偽装結婚、夫に一つ一つ復讐をしていくお話。 菊池寛はこれを新聞小説に発表した。 現代から読んでもちっとも古くなく、新聞小説ならでは続きが気になる感じは大変面白かった。 |