社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.140
おすすめ人 | この1冊 | こんな本です |
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2013.5.8 |
終わらざる夏 浅田次郎 集英社 |
NHKに出た浅田次郎さんが、本当に力を込めて「戦争」について語っておられた姿が印象に残っています。 「1945年8月15日玉音放送後に始まったもう一つの戦争」 日本はポツダム宣言を受け入れたにもかかわらず、ロシアは千島列島を攻撃してきたという世間ではあまり「知られざる戦争」が主題です。 この小説には、軍人も民間人も、大人も子供も、そして日本人だけでなくロシア人も、みんなひとりの愛すべき人間として登場します。 「ここに出てくる人物は架空の人物だけれど、間違いなく現実にいた人たちです」「戦後60年を過ぎた今これを書くことが、ギリギリのタイミング」と語る浅田次郎氏。 誰もがみな戦争による被害者という位置づけで、人間を見つめに見つめて書き込まれた、読みやすいけれどとても重いずっしりとした作品でした。 出版者のサイト |