社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.114
おすすめ人 | この1冊 | こんな本です |
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2012.7.17 |
「わが母の記」 井上 靖 講談社文庫 |
役所広司、樹木希林で映画化された井上靖氏の自伝的小説「わが母の記」。三部作「花の下」「月の光」「雪の面」を1冊の「わが母の記」として納めています。 映画は見ていませんが、大ヒットし、モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリを受賞したそうです。 映画も小説も「珠玉の作品」と評されるこの作品、「枯葉ほどの軽さの肉体、毀(こわ)れた頭。歩んで来た長い人生を端から少しずつ消しゴムで消して行く母」と内容紹介されています。 「老耄(ろうもう)の母の姿を愛惜をこめて静謐な語り口で綴り・・・」という言葉のとおり、本当に静かに淡々とした文体で老耄(ろうもう)のすさまじい状況が綴られていきます。 核家族で育った私には、衝撃的な作品でした。 しんとした心で、深く深く考えさせられた作品でした。 出版者のサイト |