社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.084
おすすめ人 | この1冊 | こんな本です |
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2011.12.22 |
「クリスマス・カロル」 ディッケンス 森田草平訳 青空文庫 新潮文庫 |
クリスマスになると必ず取り沙汰されるディケンズの名作「クリスマス・カロル」。 クリスマスイブの晩、ケチで思いやりがなく冷酷な老人・スクルージの元に亡くなった元相棒の亡霊がやってきて「明日から3人の幽霊がやってくる」と告げます。予告通りやってきた幽霊に過去や未来のさまざまな情景を見せられた老人スクルージは、自分の所業にいたたまれなくなり心を入れ替える。簡単に言うとそういう寓話的作品です。 若き頃読んだ「クリスマス・カロル」はとても感動的な心温まる作品でしたが、年を経て今回読んだ「クリスマス・カロル」は少し切なく感じました。 スクルージ老人はそれはそれは意地悪じいさんだけれども、私自身だってスクルージ張りに面があるかもしれないですから。 スクルージはまさしく年を経た老人です。私が老人になってどんなに偏屈者だったとしても、その年になって幽霊から次々とああいう情景を見せられて悔い改めていかなければならないのって、想像以上に辛いんじゃないかな。 不惑の年に読み返した「クリスマス・カロル」は甘くもあり苦くもある作品でした(笑)。 青空文庫「クリスマス・カロル」 出版者のサイト |