社員が選ぶ 最近読んだ１冊 NO.049
| おすすめ人 | この１冊 | こんな本です |
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 2011.8.18 |
「波羅蜜」 藤沢 周 毎日新聞社 |
先日、鎌倉市図書館の開館百周年記念会に出席させていただき、藤沢周氏の講演会を拝聴しました。 鎌倉市民である藤沢周氏は、非常にダンディで洗練された方でした。 鎌倉市民は「鎌倉ＤＮＡ」を持つそうです。耳で聞くだけでは信じず、自分の目と心で物事を見つめ、消化してから自ら体得していく非常に優れた遺伝子とのこと。とても感慨深い講演会でした。 さて、本書はその藤沢周氏の３月に出された最新刊です。 葬儀屋を主人公に病院の癒着と、生と死の狭間に快楽を見出す自殺クラブを舞台した文学です。 主人公の心に積りに積もったドロドロとした疲労感・嫌悪感が、文脈からべっとりとにじみ出てくる本だと思いました。 読後も想像するとコールタールのような黒くべとついた雰囲気が思い出されます。すごい文章力です。 出版者のサイト |