社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.041
おすすめ人 | この1冊 | こんな本です |
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2011.6.3 |
「動物農場」 ジョージ・オーウェル 角川文庫 |
先日、ニキータ・ミハルコフ監督の映画「太陽に灼かれて」(1994)を観ました。この春続編の「戦火のナージャ」が公開されているようですね。 映画「太陽に灼かれて」の舞台はロシアの田園、緑と光に溢れた美しい美しい田舎町です。しかし時代は1936年、スターリン独裁体制の真っ只中。美しい風景と温かい一族、愛らしい子どもの映画なのに、主題はスターリン恐怖政治の暗黒社会を描いていました。 この映画の印象があまりにも強く、スターリン独裁政権に興味を持ちオーウェルの「動物農場」を読みました。 「動物農場」は寓話的に動物を用いて易しく書かれた小説です。主人公は豚ちゃんです。しかし、書かれているのは「独裁政権の作り方」。 登場する動物や出来事を紐解くと、スターリンその人や取り巻く人物、秘密警察、取られた政策が当てはまり、スターリン時代を痛烈に批判していることがわかります。 ひとつの権力が倒れても、また次の権力が生まれてくる、その連鎖と仕組みが非常に克明に書かれているぞっとする作品です。 出版者のサイト |