社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.033
おすすめ人 | この1冊 | こんな本です |
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2011.5.10 |
「二人の男」 (サラヴァンの生涯と冒険2) ジョルジュ・デュアメル 木村太郎訳 白水社 |
NO.30「真夜中の告白」のシリーズ『サラヴァンの生涯と冒険』2巻です。 サラヴァンのその後が気になり横浜市立図書館に予約したところ、1950年発行の古い古い本が届きました。 戦後5年しか経たずに発行されたフランス文学です。 表紙は色あせ、紙質はわら半紙のよう。紙の綴じ方も頼りなく、乱暴に扱うと壊れてしまいそうな本でした。 横浜図書館の書庫に61年間も眠っていたことを思い、手にしただけで深い感動に包まれました。 「社会的不適合」「神経衰弱」「自意識の塊」のサラヴァンは、正反対の性格の友人(明るい、こだわりがない、後悔しない、常に幸福感に包まれた人物)に出会います。 お互いにないものを持つ二人は惹かれあい、大親友になります。 しかし、正反対の二人は傷つけあい、傷つけあい、傷つけあいます。サラヴァンはまた1人になってしまいます。 デュアメルは、人間の精神、人との対話、気持ちの変化、変わるもの、変われないもの、友情、さまざまなテーマを本書にて投げかけています。 白水社 |