社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.215

おすすめ人 この1冊 こんな本です
TH
2015.8.24


停電の夜に

ジュンパ・ラヒリ/著 小川高義/訳

新潮クレストブックス
作者はジュンパ・ラヒリさんというインド系の女性です。

最近凝っている新潮社のシリーズ、新潮クレストブックスの広告誌の巻頭にこの作者ジュンパ・ラヒリさんが 大きく写っていたのですが、そのなんと美しいこと!
モデルさんかと思いました。
こんなに美人の作家がどんなものを書くのだろう、そう思い代表作「停電の夜に」を手に取りました。

ジュンパ・ラヒリは両親がインド人でアメリカに移住し、アメリカ人として暮らしている方です。
「停電の夜に」はインド系の人々に焦点をあてその日常を切り取った短編集です。

偏見かもしれませんが短編集って読み応えのある作品はタイトル作品にプラスして一本くらい、そんな印象がありましたが、この「停電の夜に」はどの作品もすべてが甲乙つけがたい珠玉ぞろいでした。

主題作「停電の夜に」は映画化もされているので有名です。
作品は9編。特に記憶に残っている作品を挙げます。

「ピルガタさんが食事に来たころ」父の知人でよく食事に来るベンガル人「ピルザダさん」について、幼い少女が何かを感じ、心が育っていく話。

「本物の門番」アパートの門番をしながらホームレス寸前の生活を送る老婆の話。

「三度目で最後の大陸」インド人の青年が、インドからイギリス、そしてアメリカに渡っていく話。

作家としてものすごい才能を持つ、美しい人、天はニ物を与えた給うた作家ジュンパ・ラヒリさん、別の作品もまた読んでみたいです。

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