社員が選ぶ 最近読んだ1冊 NO.118

おすすめ人 この1冊 こんな本です
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2012.10.9




「グレート・ギャツビー」(村上春樹翻訳ライブラリー)

スコット・フィッツジェラルド著
村上春樹訳

中央公論新社
1920年代アメリカ。
不安定な世界状況にあっても、文化花開き、たくさんの芸術家が育った時代。
アメリカでは禁酒法が施行され、密輸とギャングとジャズが活躍した古き良き時代。
かっこよくて、個人的に刺激されて止まない時代です。

実は成り上がり者のギャッツビーと、当時の上流社交界における純愛の物語。
この世界観は読後もセピア色に浮かび上がります。

原文で読んだらまた全然違うのでしょう。
谷崎純一郎を英語に翻訳して、アメリカ人やイギリス人が「素晴らしい!」と絶賛しても、本当に谷崎純一郎の行間を読めたの?と思ってしまいます。
スコット・フィッツジェラルドの文体はまさにそういう存在のようです。
村上春樹は「グレート・ギャツビー」の翻訳をライフワークとして掲げていたそうで、満を持しての翻訳発表となりましたが、村上春樹自身も原文との距離について一筆残しています。

いずれにせよ、忘れられない、個人的に大好きな世界観を有する作品でした。
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